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作成した小説を保管・公開しているブログです。 現在は連作短編が二篇の他,短編小説,エッセイの類を掲載しています。 連作小説の更新ペースは随時。二か月に三回を最低ラインとして目指しています。
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不思議の国 1
半年近くオンラインでの小説を書くことを止めていたので、
久しぶりにできた原稿を載せようと思いました。
黒猫堂とは別に作成している、イベント販売用の短編集『Noise』のための練習作。
「硝子細工が動く」というテーマだけでぬるぬる書き進んだらまとまりがなくなってしまったので、テーマとプロットは大切です(教訓)。
以下、本編。
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不思議の国

深い水の底へ沈んでいく。私の身体は水に溶けて、形を失いつつあった。
 私はこのまま水の底に消えていくのだろうか。抗う体力も尽き、意識が揺らぐ。
意識が消える寸前、私の身体を掴む手があった。手は、私を水面へと引き寄せる。あたりの闇が薄れ、暖かな光が周囲を照らし、私の身体は形を取り戻した。
「私の声が聞こえる?」
 手の主の声が聞こえる。女だった。私は、男だろうか。それとも女なのか。
「私の声が聞こえているなら、手を握って」
 彼女の手を握った途端、私は不意に自分の状態を自覚した。溺れる。パニックになる私を彼女の腕は包み込んだ。
「大丈夫。今のあなたは溺れないわ。足元をみて。影が見えるでしょう?」
 彼女の声を聴くと、不思議と気持ちが落ち着いた。私は声に従い、下を見た。水の底に、多くの影がいる。魚のように見えるが、正体が分からない。私を包む腕が私にそっと囁く。
「今のあなたはあの影に近い。このままではあの影のように水の中に溶けてしまう。私ならあなたを助けられる。だから、代わりに力を貸して。
あの影の中には、水底から光の下に出てくる奴らがいるの。力を司るスペード、命を司るクラブ、理を司るダイヤ。そして、契約を司るハート。いずれも、こちら側にいてはいけないもの。私と共に、それらを捕えて」
私は頷いた。ここから出られるなら、なんだっていい。そう思ったからだ。
「ありがとう。代わりに私は名前をあげる。あなたの願いを叶えてあげる」
 私は、契約を司るハートのクイーン。あなたは、オトハ。オトハ、私の名前を呼んで。
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ラフテキスト:食の王国
5月に文学フリマに出た時に、文学フリマ用の短編集『noise』というのを作りました。
黒猫堂を書き始めるときにやりたかった、もっと単純なゴーストバスターズみたいな話を作る予定だったのですが、出来上がってみると、幽霊退治してなかったので、作った本人も驚きました。

せっかく作ったので、今後もイベントに参加する機会が持てれば黒猫堂と合わせて新しいのが駆けたらいいなと考えるまま一か月。

美味しいお肉が食べたい。という話を元にラフテキストを作っています。

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羊の壁
ひつじ年だし羊の話を書こう。思い立ったものの、羊ってあんまりよく知らない生き物だった。

後ほど、羊もふもふな話をちゃんと書こうと思います。

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羊の壁


今から書くのは、僕が実家に帰省したときの話だ。
君には話したことがあると思うけれど、僕の実家は○○県の▲▲という小さな町にある。
エンドロール(後篇)
エンドロール後篇です。
前・中・後にわければよかったなあと思う程度に分量間違えました。
これで、短編エンドロールは終わりです。

前篇はこちら→エンドロール(前篇)


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エンドロール(前篇)
一日を繰り返す話を作ろう。
短編を書こうと思ったのに気が付けば前後篇になりました。

一日を繰り返す話です。年内に後篇も掲載予定です。
黒猫堂の続きも更新できることを目標に。

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プロフィール
HN:
若草八雲
年齢:
37
性別:
非公開
誕生日:
1986/09/15
職業:
××××
趣味:
読書とか創作とか
自己紹介:
色んなところで見かける人もいるかもしれませんがあまり気にせず。
ブログとか作ってみたけれど続くかどうかがわからないので、暇な人だけ見ればいいような。
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