作成した小説を保管・公開しているブログです。
現在は連作短編が二篇の他,短編小説,エッセイの類を掲載しています。
連作小説の更新ペースは随時。二か月に三回を最低ラインとして目指しています。
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狩人の矛盾【4:パーティー・ナイト】後編
2014.01.06 Monday
ドッペルゲンガーのパラドックスの続きです。
書くのが苦手なシーンについてはどうしても文章がいつも以上に下手になるの,訓練でしか改善しないのだろうなあなどと思います。
ドッペルゲンガーのパラドックスは,あちらこちらで練習をするなかでも,やったことのない話なので書くのが難しいなーって思うことが多くて,書きたい内容に実力が伴っていかないことはもどかしいことなのだという実感が湧きます。
訓練訓練。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
狩人の矛盾【3:騎士団という人々】
狩人の矛盾【4:パーティー・ナイト】前編
――――――――――
書くのが苦手なシーンについてはどうしても文章がいつも以上に下手になるの,訓練でしか改善しないのだろうなあなどと思います。
ドッペルゲンガーのパラドックスは,あちらこちらで練習をするなかでも,やったことのない話なので書くのが難しいなーって思うことが多くて,書きたい内容に実力が伴っていかないことはもどかしいことなのだという実感が湧きます。
訓練訓練。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
狩人の矛盾【3:騎士団という人々】
狩人の矛盾【4:パーティー・ナイト】前編
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狩人の矛盾【4:パーティー・ナイト】前編
2013.12.24 Tuesday
ドッペルゲンガーのパラドックスの続き。
こちらは黒猫堂に比べると一つの記事の文章を少なめにしようと思っていたので,今回の章はいくつかの記事に分けることに。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
狩人の矛盾【3:騎士団という人々】
――――――――――
【4:パーティー・ナイト】
“居住地”の天蓋は12時間で一回りする。明度の高いデイ・サイクルと明度の低いナイト・サイクルが交互に繰り返され,通常デイ・サイクル1回,ナイト・サイクル2回の組み合わせが一日とされる。
『一日に夜が二回来ることは,“居住地”以前にはありえなかったことである』,紙媒体の古典にはそう記されている。そうした古典の一番上には,“居住地”では日単位では時間を数えない。古臭い風習なんて置いていけと張り紙がされているのが普通だ。
こちらは黒猫堂に比べると一つの記事の文章を少なめにしようと思っていたので,今回の章はいくつかの記事に分けることに。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
狩人の矛盾【3:騎士団という人々】
――――――――――
【4:パーティー・ナイト】
“居住地”の天蓋は12時間で一回りする。明度の高いデイ・サイクルと明度の低いナイト・サイクルが交互に繰り返され,通常デイ・サイクル1回,ナイト・サイクル2回の組み合わせが一日とされる。
『一日に夜が二回来ることは,“居住地”以前にはありえなかったことである』,紙媒体の古典にはそう記されている。そうした古典の一番上には,“居住地”では日単位では時間を数えない。古臭い風習なんて置いていけと張り紙がされているのが普通だ。
狩人の矛盾【3:騎士団という人々】
2013.11.02 Saturday
ふとした二時間の現実逃避が小説の一場面を作り出したりするもので。
もっと有益なものを作り出してくれるといいのにな。とときどき思うのですが,長年の習慣が生み出すものっていうのはいつの間にか方向性が絞られてくるものなのかもしれなくて,ほんのりしょんぼり。
ドッペルゲンガーのパラドックスの続きです。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
作品紹介 ドッペルゲンガーのパラドックス
“居住地”と呼ばれる天蓋と柱によって囲まれた7つのエリアに住む人々と,ドッペルゲンガーと呼ばれる“居住地”の住人の姿を真似て増える謎の侵入者。
“居住地”の支配者,公社に属するドッペルゲンガー狩り部隊“騎士団”と,“騎士団”に属さずにドッペルゲンガーを狩りだす”はみ出し者”。
“居住地”では,平穏を乱すドッペルゲンガーの存在をめぐり,今日もどこかで静かな混乱が起きている。
”居住地”の中心,エリア7にてデュケイン姉弟を名乗るドッペルゲンガーを仕留めそこなったエリア5出身の“はみ出し者”カズヤ・シンドウは,デュケイン姉妹の事件の裏に,ドッペルゲンガーを利用した奇妙な闇ビジネスの存在を嗅ぎあてる。
カズヤは活動を共にする,J・J,アキ・ミキヤたちと矛盾に満ちた奇妙な事件の謎を追いかけていく。
ジャンルとしてはきっとSFかファンタジー?
ドッペルゲンガーのパラドックスを作り始めたきっかけは,海外SF小説の日本語訳って,独特の文章に翻訳されてしまって,日本の小説とは雰囲気が違うなって思ったところにあります。原因は原語の文章構成と日本語の構成が異なる点にあるのだと思いますが,ふと,日本語で作る物語も,海外SF小説の日本語訳っぽくしてみたら,雰囲気が変わって面白いのかなあと考え始めて試してみたのが本作です。
原案は,ネットで活動を始める前に作った小説のプロットで,黒猫堂怪奇絵巻の亜種だったのですが,海外SFっぽいものを作るのであれば,近未来とか別世界もののほうがいいだろうと思って,舞台を大きく変えています。
今後は英語とかの勉強をして,より外国語で書かれたものっぽい雰囲気が出していければなあなどとこっそり思っています。
今回のお話まではまだまだ設定の話に終始している感じがあるので,もう少しまとまったら,黒猫堂ともども宣伝ページでも作ろうかと思っているところです。
では,以下本文です。(珍しく説明文を付けた)
ーーーーーーーーーーーーー
もっと有益なものを作り出してくれるといいのにな。とときどき思うのですが,長年の習慣が生み出すものっていうのはいつの間にか方向性が絞られてくるものなのかもしれなくて,ほんのりしょんぼり。
ドッペルゲンガーのパラドックスの続きです。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
作品紹介 ドッペルゲンガーのパラドックス
“居住地”と呼ばれる天蓋と柱によって囲まれた7つのエリアに住む人々と,ドッペルゲンガーと呼ばれる“居住地”の住人の姿を真似て増える謎の侵入者。
“居住地”の支配者,公社に属するドッペルゲンガー狩り部隊“騎士団”と,“騎士団”に属さずにドッペルゲンガーを狩りだす”はみ出し者”。
“居住地”では,平穏を乱すドッペルゲンガーの存在をめぐり,今日もどこかで静かな混乱が起きている。
”居住地”の中心,エリア7にてデュケイン姉弟を名乗るドッペルゲンガーを仕留めそこなったエリア5出身の“はみ出し者”カズヤ・シンドウは,デュケイン姉妹の事件の裏に,ドッペルゲンガーを利用した奇妙な闇ビジネスの存在を嗅ぎあてる。
カズヤは活動を共にする,J・J,アキ・ミキヤたちと矛盾に満ちた奇妙な事件の謎を追いかけていく。
ジャンルとしてはきっとSFかファンタジー?
ドッペルゲンガーのパラドックスを作り始めたきっかけは,海外SF小説の日本語訳って,独特の文章に翻訳されてしまって,日本の小説とは雰囲気が違うなって思ったところにあります。原因は原語の文章構成と日本語の構成が異なる点にあるのだと思いますが,ふと,日本語で作る物語も,海外SF小説の日本語訳っぽくしてみたら,雰囲気が変わって面白いのかなあと考え始めて試してみたのが本作です。
原案は,ネットで活動を始める前に作った小説のプロットで,黒猫堂怪奇絵巻の亜種だったのですが,海外SFっぽいものを作るのであれば,近未来とか別世界もののほうがいいだろうと思って,舞台を大きく変えています。
今後は英語とかの勉強をして,より外国語で書かれたものっぽい雰囲気が出していければなあなどとこっそり思っています。
今回のお話まではまだまだ設定の話に終始している感じがあるので,もう少しまとまったら,黒猫堂ともども宣伝ページでも作ろうかと思っているところです。
では,以下本文です。(珍しく説明文を付けた)
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狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
2013.10.18 Friday
ドッペルゲンガーのパラドックスの続きです。
黒猫堂怪奇絵巻の続きは12月の下旬から再開予定です。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
―――――――――――――――――――――
狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
先日エリア5で亡くなったマック・デュケインには姉がいた。姉の名はキャリー・デュケイン。会社員だ。キャリーはエリア5にて広告会社の事務職員として雇われ、日々の生活を営んでいた。
デュケイン姉弟は、早くに両親を亡くし、姉弟は叔父夫婦に預けられた。高校卒業と共に二人とも叔父夫婦の下を離れ、それぞれエリア5内で一人の生活を始めたのだという。キャリーはその後、学院へと進学し、広告会社に勤めたのに対し、マックはその日暮らしのようなアルバイトを転々として最後にジョンの店に流れ着いたというわけだ。
二人とも全く違う人生を送っていたが、定期的な連絡を取り合っていたようで、たまにキャリーの職場にマックがやってくることもあったらしい。
キャリーは弟のマックのことをとても可愛がっており、定職と呼べるほどの職をついぞもたなかったマックに対して、「あなたもいつかこれだと思う職業に出会えるわ」などと応援していたのだという。
ところで、キャリー・デュケイン氏の勤めていた広告会社は、エリア5の中でも非常に優良な企業であったのだが、先日からその企業価値が下落している。下落の理由は公にされていないが、どうにも同社に公社の査察が入ったことが原因らしい。
査察の理由は公には明かされていないが,街の噂によれば,不穏分子が紛れ込んでいたのだとか。
黒猫堂怪奇絵巻の続きは12月の下旬から再開予定です。
前回まで
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
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狩人の矛盾【2:カフェテリアの一幕】
先日エリア5で亡くなったマック・デュケインには姉がいた。姉の名はキャリー・デュケイン。会社員だ。キャリーはエリア5にて広告会社の事務職員として雇われ、日々の生活を営んでいた。
デュケイン姉弟は、早くに両親を亡くし、姉弟は叔父夫婦に預けられた。高校卒業と共に二人とも叔父夫婦の下を離れ、それぞれエリア5内で一人の生活を始めたのだという。キャリーはその後、学院へと進学し、広告会社に勤めたのに対し、マックはその日暮らしのようなアルバイトを転々として最後にジョンの店に流れ着いたというわけだ。
二人とも全く違う人生を送っていたが、定期的な連絡を取り合っていたようで、たまにキャリーの職場にマックがやってくることもあったらしい。
キャリーは弟のマックのことをとても可愛がっており、定職と呼べるほどの職をついぞもたなかったマックに対して、「あなたもいつかこれだと思う職業に出会えるわ」などと応援していたのだという。
ところで、キャリー・デュケイン氏の勤めていた広告会社は、エリア5の中でも非常に優良な企業であったのだが、先日からその企業価値が下落している。下落の理由は公にされていないが、どうにも同社に公社の査察が入ったことが原因らしい。
査察の理由は公には明かされていないが,街の噂によれば,不穏分子が紛れ込んでいたのだとか。
狩人の矛盾【1:マック・デュケイン氏について】
2012.10.22 Monday
探し物してて出てきたテキストを直してみたもの。続きモノを想定して書かれているのだけれど、肝心の続きのプロットが見当たらない。どういうことなの???(元々の作成日時は二年前のため記憶がない)
雰囲気的には対言語戦争とかと同じ世界観のような気がする。
<ドッペルゲンガーのパラドックス>という題名をつけてみた。
―――――――
<ドッペルゲンガーのパラドックス>
狩人の矛盾
高層ホテルの屋上、ヘリポートの中央で、彼は銃を片手に周囲の様子をうかがっていた。屋上には彼以外の人影はない。しかし、彼の周りには複数の足音が鳴り響いていた。足音は彼の周囲を旋回し、徐々に彼との距離を詰めているように思える。
唐突に左腕を真横に持ち上げ銃の引き金を引く。銃声が鳴り響き、誰もいないはずのヘリポートに頭を撃ち抜かれた男が現れる。男は虚ろな瞳を彼の方へ向けたままゆっくりと床に倒れ込む。続けて数回。彼は発砲を繰り返し、その度に誰もいないはずのヘリポートに男の死体が現れる。
彼の周りに転がった五つの死体を確認し、彼は手の中の銃の薬莢を棄てた。床に薬きょうが散らばると、大きな拍手が鳴り響いた。
「素晴らしい!素晴らしいね君は!」
背後に聞こえた声に彼は振り返り銃を構えた。しかし、弾丸を装填していないその銃には威嚇効果すらない。彼の背中に冷たい汗が流れた。
目の前の男は彼のそのような様子を見てにやにやと笑う。良く見なれた顔が自分に対して見せる歪んだ表情に、彼は今すぐにでもその男を殺してしまうべきだと考えた。
「そうですね。それでこそ貴方だ。やはり私の知っている貴方ですよ。そう。殺してしまえばいいのです。自分の邪魔になる者は残らずすべて、彼らのように。そうでしょう? もう一人の私、カズヤ・シンドウ」
彼の名前を呼んだ目の前の男は両腕を広げ、勝ち誇ったように彼の名前を呼んだ。男の名前は、カズヤ・シンドウ。彼と瓜二つの顔を持ったもう一人の彼だ。
雰囲気的には対言語戦争とかと同じ世界観のような気がする。
<ドッペルゲンガーのパラドックス>という題名をつけてみた。
―――――――
<ドッペルゲンガーのパラドックス>
狩人の矛盾
高層ホテルの屋上、ヘリポートの中央で、彼は銃を片手に周囲の様子をうかがっていた。屋上には彼以外の人影はない。しかし、彼の周りには複数の足音が鳴り響いていた。足音は彼の周囲を旋回し、徐々に彼との距離を詰めているように思える。
唐突に左腕を真横に持ち上げ銃の引き金を引く。銃声が鳴り響き、誰もいないはずのヘリポートに頭を撃ち抜かれた男が現れる。男は虚ろな瞳を彼の方へ向けたままゆっくりと床に倒れ込む。続けて数回。彼は発砲を繰り返し、その度に誰もいないはずのヘリポートに男の死体が現れる。
彼の周りに転がった五つの死体を確認し、彼は手の中の銃の薬莢を棄てた。床に薬きょうが散らばると、大きな拍手が鳴り響いた。
「素晴らしい!素晴らしいね君は!」
背後に聞こえた声に彼は振り返り銃を構えた。しかし、弾丸を装填していないその銃には威嚇効果すらない。彼の背中に冷たい汗が流れた。
目の前の男は彼のそのような様子を見てにやにやと笑う。良く見なれた顔が自分に対して見せる歪んだ表情に、彼は今すぐにでもその男を殺してしまうべきだと考えた。
「そうですね。それでこそ貴方だ。やはり私の知っている貴方ですよ。そう。殺してしまえばいいのです。自分の邪魔になる者は残らずすべて、彼らのように。そうでしょう? もう一人の私、カズヤ・シンドウ」
彼の名前を呼んだ目の前の男は両腕を広げ、勝ち誇ったように彼の名前を呼んだ。男の名前は、カズヤ・シンドウ。彼と瓜二つの顔を持ったもう一人の彼だ。